みかん(柑橘類)は、一度植えれば50年以上も実をつけ続ける安定性の高い果樹です。特に近年は、温州みかんのような生食だけでなく、レモン、ライム、柚子、すだち、あるいは「へちま」「じゃばら」といったニッチな【香酸柑橘(こうさんかんきつ)】の需要が世界的に激増しています。ターゲットは、地元のクラフトビール・クラフトジンの蒸留所、高級バー、和食の料亭など。無農薬・野生栽培というストーリーを持つ柑橘は、皮まで安全に使えるため、キロ単位での高単価BtoB取引が容易に成立します。冬だけでなく、春から秋にかけて品種をずらすことで、年中出荷が可能な体制を作ります。
柑橘類は寒さと強い風が大敵です。山林農場の「南向きの斜面」は、太陽の光を効率よく浴びられるだけでなく、周囲を囲む高い樹木が「天然の防風林(グリーンベルト)」として機能し、冷たい寒風から柑橘の木を守ってくれます。また、傾斜地特有の乾きやすい環境が、みかんの木に適度な「乾燥ストレス」を与え、水分が抜けて果汁の甘みとコク、香りがギュッと凝縮された最高品質の果実を生み出します。
・多品種リレー栽培による「年中キャッシュフロー」の構築: 9月は「極早生みかん・青切りライム」、12月は「高級温州みかん・柚子」、春先は「不知火(デコポン)・レモン」といったように、収穫時期の異なる柑橘をモザイク状に配置。山林一箇所から1年中途切れずに収入が上がる構造を作ります。
・「隔年結果(かくねんけっか)」をコントロールする精密な摘果: みかんは、多く実る年(表年)と全く実らない年(裏年)を繰り返しがちです。毎年安定してビジネスを行うため、夏場に「葉の枚数に対して実を何個残すか(葉果比 25〜30:1)」を徹底的に計算し、余分な実を青いうちに間引きます。この間引いた「青みかん」も、ポン酢や柑橘シロップの原料として即座にマネタイズします。
・野生動物を逆手に取る「忌避(きひ)果樹ボーダー」の配置: イノシシなどの野生動物は、柑橘の強い酸味や、トゲのある品種(柚子やカラタチなど)を嫌います。農場の外周にこれらのトゲのあるニッチ柑橘を配置することで、天然の防壁を作りつつ、内側の高級品種を守るスマートなゾーニングを実践します。
高齢化の影響で、農業は就業者数こそ減少しているものの、食糧生産という重要性の高い事業であることから、そのニーズが衰えることはありません。農業ビジネスは、農業や農業に関わる周辺ビジネス全般を指す言葉です。農業といえば種を蒔き手塩にかけた作物を収穫するイメージが強いですが、ビジネスとして考える場合、必ずしも作物を育てて収穫することだけが農業ビジネスというわけではありません。加工して販売するのも、農業体験をあっせんするのも農業に含まれます。採れたて野菜ジュースや無農薬野菜でアイスクリームを加工販売するのも農業に含まれます。観葉植物の生産販売も、昆虫やミミズの養殖も農業に当たります。育てた竹を加工してコップやキャンドルに加工して販売するのも農業です。ヤギを飼ってヤギのミルクが飲める観光農園を運営するのだって、ダチョウを飼ってダチョウの目玉焼きを提供するのも農業です。農業ビジネスは、地方創生や都心部からの脱却といった近年のトレンドに合わせて、注目度が高まっている事業形態です。場所選びを上手にやれば、作物をブランド化することにより差別化を図る事も可能です。無農薬で育てたレア食材を販売したり、ブランド化して少量生産するのも勝算があるでしょう。就農していきなり一本立ちするのは少々敷居が高いですが、都心近郊でサイドビジネスとして始めてみるのなら、リスクも最小限に抑えられます。農協を通して安く販売するのではなく、直販サイトを制作したり、ヤフオクやメルカリなどのショッピングサイトで販売することで希少価値を保ちながら消費者に対して直販することができます。フリーマーケットならユーザーの意見を直接聞くこともできます。ネット上で自分自身で【半農半X】で始めるなら、負担なく自分自身の可能性に挑戦することができます。発想次第で楽しみながら自分らしいライフスタイルを実現することができます。