日本の冬の食卓の中心にいる大根を、野山の「地中構造」をハックして無肥料・無農薬で育てるモデルです。市民農園では、土の中に小さな石や古い肥料の塊があると、大根の根が二つに分かれてしまう「又根(またね)」が多発するため、何時間もかけて土を深く耕し、石を取り除く重労働が必要です。このモデルでは、「人間が土を1センチも耕さず、山の生態系が作った『天然の隙間』を利用して、信じられないほど真っ直ぐで、大地の甘みが詰まった極上大根を自給する」という、常識破りの引き算を提案します。
大根の根は、地中深くへと潜り込んで水分とミネラルを探す「最強のパイオニア根」です。関東の野山の、クヌギやコナラなどの落葉広葉樹が育っている周囲の土壌には、木の根が何年もかけて地中深くへと伸び、その後枯れてできた「天然の微細な空気の通り道(ルート)」が無数に走っています。人間がクワで耕した土は雨が降るとすぐに締まって硬くなりますが、山の土の中にあるこのルートは、大根にとって「抵抗が全くないフリーパスの一等地」です。ここへ種を落とすと、大根は木の根の跡を追うようにして、地中深くへと吸い込まれるように真っ直ぐ伸びていきます。
・「不耕起(耕さない)点まき」と落ち葉ガード: 土は絶対に耕しません。地表の古い落ち葉を少し掻き分け、木の根元から少し離れた柔らかい場所に、指でツンと1cmほどの穴を開けて種を3粒落とします。周囲の土を優しく被せたら、その上から再び落ち葉を薄く戻しておきます。この落ち葉が、秋の乾燥から種を守り、発芽率を100%に高めます。
・無肥料が育む「きめ細やかな肌と甘み」: 大根に未完熟な有機肥料(堆肥など)が触れると病気や虫食いの原因になりますが、野生畑では一切肥料を与えません。肥料がないため、大根は自らの力で地中深くの綺麗な「岩層のミネラル水」を吸い上げて育ちます。その結果、スーパーの大根にあるような特有の「苦みやえぐみ」が一切なく、生で噛むと梨(ナシ)のようにみずみずしく甘い、極上の大根が完成します。
高齢化の影響で、農業は就業者数こそ減少しているものの、食糧生産という重要性の高い事業であることから、そのニーズが衰えることはありません。農業ビジネスは、農業や農業に関わる周辺ビジネス全般を指す言葉です。農業といえば種を蒔き手塩にかけた作物を収穫するイメージが強いですが、ビジネスとして考える場合、必ずしも作物を育てて収穫することだけが農業ビジネスというわけではありません。加工して販売するのも、農業体験をあっせんするのも農業に含まれます。採れたて野菜ジュースや無農薬野菜でアイスクリームを加工販売するのも農業に含まれます。観葉植物の生産販売も、昆虫やミミズの養殖も農業に当たります。育てた竹を加工してコップやキャンドルに加工して販売するのも農業です。ヤギを飼ってヤギのミルクが飲める観光農園を運営するのだって、ダチョウを飼ってダチョウの目玉焼きを提供するのも農業です。農業ビジネスは、地方創生や都心部からの脱却といった近年のトレンドに合わせて、注目度が高まっている事業形態です。場所選びを上手にやれば、作物をブランド化することにより差別化を図る事も可能です。無農薬で育てたレア食材を販売したり、ブランド化して少量生産するのも勝算があるでしょう。就農していきなり一本立ちするのは少々敷居が高いですが、都心近郊でサイドビジネスとして始めてみるのなら、リスクも最小限に抑えられます。農協を通して安く販売するのではなく、直販サイトを制作したり、ヤフオクやメルカリなどのショッピングサイトで販売することで希少価値を保ちながら消費者に対して直販することができます。フリーマーケットならユーザーの意見を直接聞くこともできます。ネット上で自分自身で【半農半X】で始めるなら、負担なく自分自身の可能性に挑戦することができます。発想次第で楽しみながら自分らしいライフスタイルを実現することができます。