「イヌリン」という水溶性食物繊維を植物の中で最も豊富に含み、「天然のインスリン」として糖質制限やダイエット界隈で爆発的な人気を誇る菊芋。このモデルのビジネス的価値は、「市民農園やシェア畑では『繁殖力が強すぎて他の区画を侵食するから』と栽培を固く禁止されている超野生種を、野山一帯の広大な敷地を活かして完全放置で大爆発させ、1年分の健康食材をノーコスト・ノーメンテナンスで自給・備蓄する」ことにあります。
菊芋は北米原産のキク科の多年草で、雑草をも凌駕する地球最凶クラスの生命力を持っています。普通の畑に植えると、土の栄養を吸いすぎて茎が3メートル以上に巨大化し、風で倒れて畑を荒らしてしまいます。しかし、関東・神奈川の野山にある「小石がゴロゴロしているガレ場」や「木が切り倒されたあとの不毛な痩せ地」こそが、菊芋にとって最高のブレーキになります。肥料がまったくない過酷な環境に置かれることで、菊芋は過剰に巨大化せず、自らの生存のために塊茎(芋)の中にイヌリンなどの栄養成分を限界まで凝縮させます。人間のお世話など一切必要とせず、野生の草むらの中で勝手に育ちます。
・「不耕起のポイ捨て埋め込み」: 春(3月〜4月)、土を耕す必要はありません。野山の空いている斜面の土をスコップで少しだけ崩し、種芋を放り込んで土を5cmほど被せるだけです。周囲の雑草を刈る必要すらありません。夏にはひまわりに似た美しい黄色い花(陽の花)を咲かせ、秋の終わりには地上部が完全に枯れて「陰のサイクル」に入ります。
・「冬の土中天然冷蔵庫」ハック: 菊芋は収穫すると傷みが非常に早いですが、土の中に埋まったままなら関東の冬の寒さでも絶対に腐りません。11月から翌年3月にかけて、里山を訪れるたびに、枯れた茎の根元を少し掘り起こして必要な分だけを収穫します。地球そのものを天然の冷蔵庫(保管庫)として利用する、究極の引き算マネジメントです。
高齢化の影響で、農業は就業者数こそ減少しているものの、食糧生産という重要性の高い事業であることから、そのニーズが衰えることはありません。農業ビジネスは、農業や農業に関わる周辺ビジネス全般を指す言葉です。農業といえば種を蒔き手塩にかけた作物を収穫するイメージが強いですが、ビジネスとして考える場合、必ずしも作物を育てて収穫することだけが農業ビジネスというわけではありません。加工して販売するのも、農業体験をあっせんするのも農業に含まれます。採れたて野菜ジュースや無農薬野菜でアイスクリームを加工販売するのも農業に含まれます。観葉植物の生産販売も、昆虫やミミズの養殖も農業に当たります。育てた竹を加工してコップやキャンドルに加工して販売するのも農業です。ヤギを飼ってヤギのミルクが飲める観光農園を運営するのだって、ダチョウを飼ってダチョウの目玉焼きを提供するのも農業です。農業ビジネスは、地方創生や都心部からの脱却といった近年のトレンドに合わせて、注目度が高まっている事業形態です。場所選びを上手にやれば、作物をブランド化することにより差別化を図る事も可能です。無農薬で育てたレア食材を販売したり、ブランド化して少量生産するのも勝算があるでしょう。就農していきなり一本立ちするのは少々敷居が高いですが、都心近郊でサイドビジネスとして始めてみるのなら、リスクも最小限に抑えられます。農協を通して安く販売するのではなく、直販サイトを制作したり、ヤフオクやメルカリなどのショッピングサイトで販売することで希少価値を保ちながら消費者に対して直販することができます。フリーマーケットならユーザーの意見を直接聞くこともできます。ネット上で自分自身で【半農半X】で始めるなら、負担なく自分自身の可能性に挑戦することができます。発想次第で楽しみながら自分らしいライフスタイルを実現することができます。