種を蒔いたら、あとは収穫するだけ。山林の湿気とフカフカの落ち葉層を味方につけた究極のローメンテナンスモデル。スーパーで売られている三つ葉やセリのほとんどは、工場で水耕栽培された香りの薄いものです。一方、山林の自然環境で育った「野生の三つ葉・セリ」は、茎が太く、香りの強さが別次元なため、高級和食店や料亭、蕎麦店などから非常に高く評価されます。ビジネスモデルは至ってシンプルです。春先に山林の湿地や木陰に種をバラ蒔き、あとは完全放置。夏から秋、そして翌春にかけて勝手に群生したものを収穫し、地元の飲食店や直売所に「天然・山採り」のブランドで定期出荷します。多年草なので、一度定着すれば毎年勝手に生えてエリアを広げていきます。
三つ葉やセリは、もともと日本の薄暗い山林の沢沿いや、湿り気のある落ち葉層に自生している在来植物です。直射日光に当たると葉が硬くなり黄色く枯れてしまいますが、野生畑の「深い木陰」と「常に湿ったフカフカの黒土」は彼らにとって楽園そのものです。人間が水やりや肥料をあげなくても、自然のサイクルだけで最高のコンディションに育ちます。
・「落ち葉をどけない」自然の遮光コントロール:堆積した落ち葉は、雑草の発生を抑えるだけでなく、三つ葉の茎を「軟白(白く柔らかく)」育てる天然の遮光カーテンになります。プロは落ち葉を絶対に退けず、落ち葉の隙間からニョキニョキと伸びてきた柔らかい部分だけを狙って収穫します。
・「ひこばえ(再生株)」を促す地際1センチカット:収穫する際は、根ごと抜くのではなく、地際から1〜2cm上の部分をハサミでカットします。これにより、残った根から再び新しい芽(ひこばえ)が次々と生えてくるため、1シーズンに同じ場所から何度も繰り返し収穫することが可能になります。
・「自家採種」による完全野生化とエリア拡大:シーズンの終わりに、数株だけあえて収穫せずに花を咲かせ、種を実らせます。その種が風や雨で周囲のフカフカ土にこぼれ落ちることで、翌年は人間の手を一切煩わせることなく、栽培エリアが2倍、3倍へと自動的に拡大していきます。
高齢化の影響で、農業は就業者数こそ減少しているものの、食糧生産という重要性の高い事業であることから、そのニーズが衰えることはありません。農業ビジネスは、農業や農業に関わる周辺ビジネス全般を指す言葉です。農業といえば種を蒔き手塩にかけた作物を収穫するイメージが強いですが、ビジネスとして考える場合、必ずしも作物を育てて収穫することだけが農業ビジネスというわけではありません。加工して販売するのも、農業体験をあっせんするのも農業に含まれます。採れたて野菜ジュースや無農薬野菜でアイスクリームを加工販売するのも農業に含まれます。観葉植物の生産販売も、昆虫やミミズの養殖も農業に当たります。育てた竹を加工してコップやキャンドルに加工して販売するのも農業です。ヤギを飼ってヤギのミルクが飲める観光農園を運営するのだって、ダチョウを飼ってダチョウの目玉焼きを提供するのも農業です。農業ビジネスは、地方創生や都心部からの脱却といった近年のトレンドに合わせて、注目度が高まっている事業形態です。場所選びを上手にやれば、作物をブランド化することにより差別化を図る事も可能です。無農薬で育てたレア食材を販売したり、ブランド化して少量生産するのも勝算があるでしょう。就農していきなり一本立ちするのは少々敷居が高いですが、都心近郊でサイドビジネスとして始めてみるのなら、リスクも最小限に抑えられます。農協を通して安く販売するのではなく、直販サイトを制作したり、ヤフオクやメルカリなどのショッピングサイトで販売することで希少価値を保ちながら消費者に対して直販することができます。フリーマーケットならユーザーの意見を直接聞くこともできます。ネット上で自分自身で【半農半X】で始めるなら、負担なく自分自身の可能性に挑戦することができます。発想次第で楽しみながら自分らしいライフスタイルを実現することができます。